技術コラムCOLUMN
ニッケル合金のパーマロイとは?
ニッケル合金のパーマロイは、幅広い用途に用いられている合金材料です。
こちらでは、ニッケル合金のパーマロイについて分かりやすく解説いたします。
パーマロイを加工・販売している株式会社光栄では、お客様のご要望に応じて必要な形を必要な量だけ提供いたします。磁気焼鈍や必要に応じて技術資料の提供なども承りますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
●パーマロイってどういう材料?また、どんな種類があるの?
パーマロイという成分のものが元からあるわけではなく、造語にあたります。
英語のpermeability(透磁率)とalloy(合金)を掛け合わせて、Permalloy(パーマロイ)と呼んでいるのです。
透磁率はあまり聞きなれない言葉ですが、分かりやすく言うと「磁化しやすさ」を意味しております。
材質に応じてニッケル45~48%のパーマロイをPB(ピービー)、ニッケル78%~80を含むパーマロイをPCと呼びます。また、36%ニッケルをPD、50%ニッケルをPEと呼びます。扱いはありませんが、PFという材質もあります。
また、今はありませんが、その昔は高透磁率のパーマロイとしてPAというものもあったそうです。
海外では、PCのことをミューメタルということもあります。
株式会社光栄は国内メーカーだけでなく海外メーカーのパーマロイも取り扱っています。納期含めて、お気軽にご相談ください。
●パーマロイはニッケル合金だから錆(さ)びない?
金属によって錆びやすいものと錆びにくいものがありますが、パーマロイはどうなのでしょうか?
ニッケル合金=錆びないというイメージが強く、パーマロイも錆びないのでは?と考える方も多いでしょう。
パーマロイはニッケル含有量が多い為、錆びにくい材料ではありますが、ニッケルを45~48%含むPB(ピービー)は、梅雨時期など気温が高めで多湿の環境では、保管状況によって、鉄が錆びるのとは異なりますが、茶色い斑点のような錆が発生することがあります。
錆びたパーマロイ加工品
当社では、梱包の際、特にPBの加工品に関しては乾燥材の投入や真空パックによる保管で防錆対策を施しております。
お客様の仕様によっては塗装や、無電解ニッケルメッキを行うことで、錆びないようにしております。
ニッケルを78%含むPC(ピーシー)は、梅雨時期でも錆びることはないので、塗装やメッキは行っていないのが現状です。
●錆(さび)による磁気劣化について
パーマロイは前述の通り、特にPBは保管状況によって錆びる可能性があります。
錆びてしまった部分は組織の破壊によって磁気特性の劣化が起きてしまいますが、製品自体の磁気特性の劣化については、軽度だったり重度だったり異なります。
パーマロイの製造・販売を行っている株式会社光栄は、あらゆる分野へ商品を提供しております。パーマロイの磁気焼鈍だけでなく、塗装や無電解ニッケルメッキなどの表面処理や磁気特性の測定などを行うことも可能です。
ニッケル合金の総合メーカーとして、お客様からの様々なご要望にお応えいたします。
●ニッケル合金のパーマロイを販売している株式会社光栄は様々なご要望に対応
ニッケル合金のパーマロイを販売している株式会社光栄が、パーマロイについてご紹介いたしました。
磁界の影響を遮断する性質を持つパーマロイは、磁気シールドとして利用されることが多いです。その他、音響や計測機器のノイズカット用シールドケース、産業機器インバーターモーターの回転制御装置、各種トランスのコアなど、あらゆる分野で活用されています。
株式会社光栄では、そんなパーマロイの材料販売だけでなく、加工や磁気焼鈍、塗装やメッキなどを1個から数百万個まであらゆるLOTで承っています。
必要に応じて磁気特性の測定や技術資料の提供も可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。