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低膨張材のインバーとは?

インバーとは、鉄に36%のニッケルを含んだ低膨張の金属材料です。

性質

一般的な金属は加熱すると膨張し冷却すると収縮しますが、インバーは特定の温度域においてほぼ変化しません。これは「温度上昇による熱膨張」が「強磁性から常磁性に変わる時の体積収縮」で相殺される現象によるものです。その膨張係数は鉄の半分以下の数値です。インバーより低い熱膨張率が求められる場合は鉄に32%のニッケルと5%のコバルトを添加したスーパーインバーが、高温での低膨張が必要な場合はコバールや42アロイが使用されることがあります。

各材質の熱膨張係数については、下表をご参照ください。

性質
材料名 熱膨張係数(×10-6/℃)
インバー(36Ni-Fe) ≦2.0(30~100℃)
スーパーインバー(32Ni-5Co-Fe) ≦1.3(30~100℃)
コバール(29Ni-Co17-Fe) 4.0~4.7(30~300℃)
42アロイ(42Ni-Fe) 4.6~5.2(30~400℃)
参考 純鉄 11.7(30~100℃)
参考 SUS304 17.3(20~100℃)

*表の数値は参考値です。

用途

温度変化による寸法変化が小さいことを生かして、半導体製造装置、光学装置、精密検査装置、バイメタルの低膨張側などに使用されています。また、温度変化による熱応力が小さいことから、LNGタンクにも採用されています。

加工性

インバーは優れた機能をもつ反面、熱伝導率が低いかつ粘りのある材料であるため、工具摩耗が早い難削材とされています。
当社では素材だけではく、加工品の販売もしております。加工品のお引き合いでお困りでしたら、ぜひ当社にお問い合わせください。

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