Instagram

技術コラム集

  1. HOME
  2. 技術資料
  3. パーマロイの磁気特性を発揮させる「熱処理(磁気焼鈍)」について

技術コラムCOLUMN

パーマロイの磁気特性を発揮させる「熱処理(磁気焼鈍)」について

株式会社光栄では、「パーマロイは熱処理しなくても磁気特性を満足できますか?」「熱処理後の扱いはどうしたらいいですか?」というご相談をいただくことがあります。
パーマロイの性質や特徴を把握しておくことで、どのように扱えばいいか、イメージがしやすくなるでしょう。
こちらでは、熱処理の必要性と熱処理後の取り扱いについてご紹介いたします。パーマロイの活用をお考えの方は、是非、ご参考ください。

パーマロイの磁気特性を発揮するには熱処理(磁気焼鈍)しなければなりません。

パーマロイは精密機器などに使用されます。

帯や板、丸棒など材料で販売する場合は、磁気焼鈍という熱処理はしていませんが、機械加工品やプレス加工品は納品する前に必ず磁気焼鈍を施して納入いたします。

その理由は、磁気焼鈍することによって金属組織が肥大化し、これによって高い磁気特性を得ることができるからです。

逆を言うと、磁気焼鈍を行わなければ、パーマロイが持つ高い磁気特性を得ることができないということになります。

磁気焼鈍は1100℃という高温、且つ水素雰囲気中で熱処理しますので表面が黒くなることはありません。水素という還元雰囲気なので、磁気焼鈍後は焼鈍前より若干輝いた表面になります。

パーマロイはニッケル合金だから錆(さ)びない?

パーマロイの熱処理(磁気焼鈍)後の扱いについて

パーマロイは、高い透磁率と保磁力が非常に小さいという特徴から、音響機器や医療機器のノイズをカットするための磁気シールド、インバーターなど変流器の電流センサ、変圧器のコアなど様々な分野において、精密機器の一部として使用されています。

その為、熱処理によって高い磁気特性を保持したパーマロイは取扱いに注意が必要です。

通常通りの扱いであれば気にすることはありませんが、磁気焼鈍を行った後、パーマロイ自体を削ったり、曲げたり、落下させて強い衝撃を与えてしまうと衝撃を受けた部分は組織が破壊されてしまい、結果、磁気劣化を起こし、磁気特性が失われることがあります。

また、ニッケルを45~48%含むPB(ピービー)は、梅雨時期など気温が高めで多湿の環境では、鉄が錆びるのとは異なりますが、保管状況によって茶色い斑点のような錆が発生することがあります。

当社では、梱包の際、特にPBの加工品に関しては乾燥材の投入や真空パックによる梱包で防錆対策を施しております。

必要に応じて、塗装やメッキをすることも可能です。

株式会社光栄は材料販売から加工まで、ベストなサイズをベストな納期で提供します!

パーマロイはなぜ熱処理を加えるのか、そしてパーマロイの取り扱いについてご紹介いたしました。

パーマロイは磁気シールド効果が高いので、精密機器などちょっとした外部や内部磁気の影響を受けやすいものに対して有効です。また、少ない磁場で大きな磁束密度を得ることができるため、鉄心やセンサ用のコア材としても使用されています。

今後、パーマロイを使用した製品などを開発または必要予定の方はお気軽にご相談ください。
パーマロイの販売・加工などを行っている株式会社光栄は、ベストなサイズをベストな納期で提供します!

Nickel
Alloyニッケル合金材料販売

CONTACT Contact お問い合わせ

Contact お問い合わせ

PAGE TOP